さわやかな季節なのに、気分が晴れない、身体がだるくなる、やる気が起きなくなったりしたことありませんか?心身ともに不調になってしまうそのような症状は、「五月病」といわれこれからの季節多くみられます。では、なぜこのような症状があらわれるのでしょうか。今回は「五月病」についてその原因や対処法についてご紹介します。
知らないうちに陥る「五月病」の正体とは?
新生活がスタートする4月は、新しい環境に慣れるためにやる気があり、エネルギーも満ちあふれています。しかし、一ヶ月を過ぎた頃の5月、ゴールデンウィークをはさむと身体がだるくなったり、気分がすぐれなかったりするなど、うつ病に似た症状があらわれてきます。それが「五月病」です。しかし、これは病名ではなく俗名で、定義や概念もないため、一般的に5月にあらわれやすいことからそういわれています。では、その原因とは何なのでしょうか。
五月病になりやすい原因
・周りの環境や人間関係の変化で、うまくなじむことができない
・悩みを一人で抱え、周りに相談できる人がいない
・長期休暇により緊張感がなくなり、やる気がなくなる
・自分が描いた理想と現実のギャップを埋められず、不安ばかり募る
・新生活で自分のリズムをつくることができない など
「五月病」は、新生活や環境に慣れるために、人間関係などでのストレスが引き金になり、無気力や意欲のなさを感じ始めることで起こりやすくなります。
厚生労働省の調べによると性・年齢別にみたストレスがある人の割合は、46.5%。2人に1人がストレスを抱えていると自覚しています。一般的に、「五月病」は新入生や新入社員などがなりやすいと思われがちですが、ストレスを抱えがちな現代社会では、誰にでも起こる可能性があるのです。
では、どんな人がなりやすいのでしょうか。大人しく内向的だったり、几帳面で真面目な人、 気配りをする人や常に全力で取り組んだり、完璧主義な人にも多いといわれています。とはいえ、自分の性格をそう簡単に変えられるものではありません。まずは、自分がストレスを強く感じていないか確認することが大切です。
セルフチェックで思い当たる人は要注意!
「五月病」の主な症状として下記が挙げられます。
<主な症状>●睡眠障害 ●頭痛 ●めまい ●動悸 ●食欲不振 など
その他にもやる気がなくなったり、落ち込みやすくなったり、イライラしたり、焦ったり、何に対しても興味を持つことができなくなったりします。また、抜け毛や肌荒れなど女性にとっても深刻な症状がでてくる場合も。このような症状が、すべて起こるわけではありませんが、受けているストレスが自分の中でキャパオーバーになってしまったとき、処理ができなくなってでてきてしまうのです。その結果、心身ともに症状があらわれやすくなります。少しでもそのような傾向が自分にあてはまるかどうか、まずは小さなことでも気づくことが大切です。「五月病」に少しでも早く気づくために、セルフチェックしてみましょう!
五月病になりやすい原因
・学校や職場へ行くのが憂うつ
・将来のことを考えると不安になる
・寝起きに1時間以上かかる
・寝つきに30分以上かかる
・ささいなことでイライラする
・極端に食欲が減退または増加した
・心身ともに倦怠感を感じる
・面倒くさいと思うことが増えた
・被害妄想が増えた
いかがでしたか?3つ以上チェックされた方は、溜まったストレスを発散するために気分転換や、リラックスした生活をするように心がけましょう。
辛いときは、自分のためだけに何かを始めよう!
「五月病」の症状や、兆候がみられた場合は、まず自分の生活のリズムを正していくことが大切です。理想は、しっかりと睡眠をとり、栄養のバランスが取れた食事をし、適度なスポーツを行うこと。しかし、このことが自身のプレッシャーになっては本末転倒。「生活リズムを整えなければ!」と義務として考えるのではなく、まずは自分のために何ができるか考えてみましょう。自分の心と身体をほぐすおすすめのリラックス方法や対処法をご紹介します!
おすすめのリラックス方法
1. 自分の話を聞いてもらう!
家族、友人、恋人、会社の同僚や上司など、信頼のおける人に不安や心配ごとを聞いてもらってください。真面目に考える人ほど、自分の中で不安を抱えやすいもの。そんな時は、溜め込まずに話すと気持ちもすっきりします。時にはわがままになることも必要です。
2. ストレス解消に役立つ栄養素を摂る!
食欲がない、または食べ過ぎてしまう方は、「ストレス解消に役立つ栄養素」を食事に取り入れてみましょう。それらを豊富に含む食材をご紹介します。
ストレス解消に効果のある栄養素
・ビタミンB1 … 豚肉、うなぎ、たらこ、いくら、大豆、ガシューナッツ、玄米、全粒粉 など
・ビタミンC …
赤ピーマン、ブロッコリー、イチゴ、レモン、キウイ、じゃがいも、芽キャベツ、アセロラジュース など
・カルシウム …
小魚(かわさぎ、ししゃも、にぼしなど)、牛乳、乳製品(ヨーグルト、チーズなど)、モロヘイヤ、小松菜、ひじき、ごま など
・マグネシウム …
ナッツ類(アーモンド、ピーナッツ、カシューナッツなど)、大豆、玄米、ほうれん草 など
3. スポーツで汗を流す!
激しい運動をする必要はありません。会社帰りや休日など、時間があるときを利用してウォーキングやサイクリング、ジョギングなど自分ができることから、有酸素運動をはじめてみはいかがでしょうか。ポイントは、身体を動かし汗を流すこと。スポーツなどで流す汗は、体内の老廃物も一緒に流されるのでストレス解消に効果的です。
4. アロマテラピーを活用!
純度の高いエッセンシャルオイルを使ったアロマテラピーもおすすめです。リラックスにおすすめの香りは、ローズマリー、ラベンダー、ジャスミン、ベルガモットなど。ディフューザーで室内に香りを拡散させたり、ハンカチにオイルを数滴たらしたりして、枕元に置いて香りを楽しむこともできます。さまざまな香りの楽しみ方は、「肌も心も健やかにアロマテラピーの力」でご紹介しています。
今回は「五月病」の原因や対策についてご紹介しました。日常で少し憂うつになったり、疲れを感じたりしたら自分をリラックスさせることを考えて、少しずつ行動に移していきましょう!